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2019/07/05

ファッション業界に見る 中国SNSの2大巨頭 WEIBO、WeChatの使い分け

プラップチャイナの齋藤です。最近私は、中国SNSを活用した日系ファッションブランドのPRのお手伝いをしています。そこで今回はファッション業界を例に、中国SNSの2大巨頭であるWEIBOとWeChatを使ったPRについてご紹介します。

WEIBOとWeChatの基本機能
まずはWEIBOとWeChatの基本的な機能を見てみましょう。
WEIBOは「中国版twitter」と言われる通り、短文や写真、動画を不特定多数に向けて投稿するプラットフォームです。リツイートやいいね機能もあることから、拡散性の高さが特長です。ユーザー数は7.6億人に達しており、“検索エンジン”のような使い方をされることもあります。例えば、北京でカフェを探す際に、WEIBOで「北京 カフェ」と検索すれば多数のユーザー投稿、写真にアクセスできます。百度などの検索エンジンでは到達できない、生の情報に触れられることから、サーチツールとしても使用されているのです。

一方のWeChatは、月間アクティブユーザー数が10億人を超える、生活のインフラのような存在のアプリ。WEIBOに比べて、クローズドなコミュニケーションツールであることが特徴です。WeChatは、LINEのように1対1のチャットアプリとして使われる他、Facebookのように近況をシェアすることができますが、投稿を閲覧できるのは自分の友人のみです。また、LINE@のように企業アカウントも開設可能で、販促情報などを発信することができます。ただし、閲覧できる情報は、基本的に自分がフォローした企業、ブランドのアカウントのものだけ。WEIBOのような情報拡散型プラットフォームとは異なり、「自分の知人とつながり、関心のある企業・ブランドの情報を得るツール」として使われています。

 

WEIBOとWeChatの使い分け
中国に進出している多くのファッションブランドは、WEIBOとWeChat両方のアカウントを開設しており、それぞれの機能に合わせて活用しています。
例えばあるファッションブランドのWEIBOでは、自社製品を着たタレントの写真を多く発信しています。これは、「あらゆる層が即座に関心を持つコンテンツの発信チャネル」として、WEIBOを位置づけているからでしょう。Twitterのように、WEIBOを開けば多くのコンテンツがタイムラインに並びます。そのため、写真を中心にした目を引きやすいコンテンツが適しています。またWEIBOは、拡散性の高いプラットフォームであることから、自社ブランドに関心がない潜在層も投稿を見る可能性が高くなります。そのため、彼らも知っているタレントのようなトピックと絡め、自社ブランドへの関心喚起を図っていると考えられます。

一方WeChatでは、「2019年秋冬コレクション」といったニュースに加え、「ブランドの歴史」「ブランドコンセプト」「デザイナーの紹介」といった長文の「読ませるコンテンツ」を発信しているブランドが多数です。WEIBOと異なり、WeChatの企業アカウントで発信した情報を閲覧するのは、基本的にそのアカウントをフォローしたユーザーのみです。既にブランドに対して一定の関心を持っている層がほとんどであると考えられるため、閲読のハードルの高い長文でも読んでもらうことができます。ブランドのより深い情報を伝達することによって、読者のロイヤリティを高め、ファンの固定化を図ることがWeChatにおけるPRのキモとなっています。

プラップチャイナでは、WEIBOならびにWeChatの開設から、運営まで対応しております。
ご関心のある方は、こちらよりお問い合わせください。

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