プラップチャイナの辻です。日本ではまだまだ新型コロナウイルスが猛威をふるい、なかなか思うような生活に戻れないことが続いているかと思いますが、私が住む上海では、新型コロナウイルスの封じ込めにほぼ成功しており、今ではほとんどコロナ前の生活に戻りつつあります。出社も昨年春過ぎからほぼ全ての企業でフル出社に戻っており、日々の生活でもマスクを着用するのは電車やバスなどの公共交通機関を利用するときだけ(その分マスクを忘れて慌てることも多いのですが…)が多く、外食も不自由なく楽しめるようになっています。広報の観点から見ても、ショッピングモールや街中でのイベント、展示会、それらに伴うメディアインタビューなどをオフラインで行えるようになり、コロナ以前のPR活動が実施できるようになっています。
前置きが少し長くなりましたが、今回私は、4月19日-28日に開催された上海モーターショーで、あるクライアント様の記者発表会のサポートをさせていただいたので、その現場や上海モーターショーの様子などをご紹介したいと思います。
■EV一色の上海モーターショー
中国は世界最大の自動車市場と言われ、今回の上海モーターショーにも世界各国の自動車関連企業1,000社以上が出展し、最新モデルなどを発表していました。世界的にカーボンニュートラルの動きが加速する中で、特に中国は2035年までに50%以上をEVなどの新エネルギー車とする計画を掲げ、EVの普及が急速に進んでいることから、各社とも最新のEVモデルをワールドプレミアしたり、今後の中国市場でのEV戦略を発表するなど、EVにフォーカスした発表が多くなっていました。
私がサポートさせていただいた記者発表会では、中国メディアはもちろん、在中の日系・欧米系メディア、自動車系KOL含め数百社以上が来場する中、「EV戦略としてXX年までにX台を中国市場に投入」や「EV事業の拡大を通じて、中国政府が掲げるグリーン発展の方向性に合わせていく」など、中国市場に沿った発表内容で、メディアの注目を集めていました。メディアも「日系企業のEV戦略」や「中国市場へのメリット」などに高い関心を寄せており、インタビューでも関連した質問が非常に多く挙げられていました。
■コロナ対策をPRへと活用
中国ではほぼ新型コロナウイルスの封じ込めに成功しており、その脅威は薄れつつある現在ですが、対策はしっかり行われています。上海モーターショーでは、出展企業の関係者はPCR検査の事前受診が義務化(クリアして初めて入場パスが発行)されており、会場への入場には検温とマスク着用が必須となっています。各ブースではアルコール消毒液の設置と定期的な除菌清掃がなされており、人が密集しやすい場所のため徹底した対策がなされていました。
上海モーターショーでは、こうした対策も単なる対策に留めず、PRに繋げる動きが見られました。各社では、企業ロゴとデザインを施した専用マスクを作成し、来場者に配布していました。私が対応した記者発表会でもメディアの受付時に当日のキットとともに専用マスクを配布し、記者発表会中はメディアの方にも着用いただくことを促していました。些細な取り組みではありますが、「対策をしっかり講じている」という姿勢が見せられるとともに、こうすることでメディアと企業の現場での一体感を高めやすくなります。実際にメディアにお渡しした際も、「こんなものも準備しているんですね、おもしろい」と好印象で、迎えることができていました。
プラップチャイナでは、中国における記者発表会や展示会、イベントにおけるPR活動のサポートを多数行っております。ぜひお気軽にご相談くださいませ。
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