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2019/07/19

東南アジアPRトレンド2019 ー ローカルインサイトを狙おう!ー

こんにちは。海外事業開発部の丸浜です。今回は、弊社が加盟しているPROIという独立系PR会社のネットワークに所属する東南アジア各国のパートナーが、合同で寄稿した記事をご紹介します。

英語の原文記事はこちら


近年、経済やテクノロジーの急激な発展により、多くの企業にとって東南アジアは、多様なだけでなく、絶えず進化を続けるエリアとなりました。例えば、GoogleやFacebookなど、東南アジアではグローバルプラットフォームが大きな影響力を持っていますが、各国ユーザーの使い方は、独自のものへと進化しています。東南アジア市場に向けて活動をする企業は、これまで以上にエリアの特徴を深く理解し、コミュニケーションやデジタルの変化に対応しなければなりません。

そこで重要になってくるのが、人々の最新のローカルトレンドやインサイトです。今日は国ごとに、“いまのトレンド/インサイト”をご紹介したいと思います。まずは、「フィリピン」、「マレーシア」、「シンガポール」のご紹介です。

 

PHILIPPINES

フィリピン消費者はターゲティングされたコンテンツに弱い

  • 78%の消費者が、パーソナライズされたコンテンツ(広告等含む)との接触を商品購入の動機にあげています。パーソナライズされたコンテンツは、消費者の支出を500%増加させています。

■マイクロモーメント(瞬間)マーケティングの高まり

  • フィリピンのスマートフォンユーザーの82%は、製品やサービスに接触する前にまずオンライン検索をします。FAQや簡単なレビュー、口コミなど、商品やサービスに関する小さな情報に出会う瞬間に注意を払いましょう。購買規模の拡大に繋がる傾向が強まっています。

■Facebookは最大限活用を

  • Facebookライブに注目!
    • Facebookはフィリピンで1のSNSで、ほぼ全ネットユーザーが使用する巨大プラットフォームです。フィリピンのネットでは動画が急成長!2021年までにオンライントラフィックの81%を占めると予測されています。さらに、動画の中でもFacebookなどのライブ配信は、通常の動画と比べて、最大で10倍ものコメント、3倍もの視聴時間につながっています。
    • ライブは、インフルエンサーなどの発信者の自発性も高いコンテンツとして、消費者から信頼性が高いと考えられています(「信頼性の高いコンテンツ」はフィリピンでもとても重要です)。

■Facebookコミュニティが重要なマーケティングプラットフォームに

  • あるフィリピンのトップローカルブランドは、ブランドのFacebookコミュニティページに1か月で1,000万以上の投稿があり、盛んにファン同士の交流が行われています。さらには、ホームページの代替となっている場合さえあります。一方で、消費者同士のプラットフォームでもあることから、マーケティング担当者が望まないコンテンツが流通することもあります。

 

MALAYSIA

消費者がコンテンツを作りやすい環境づくりを

  • 消費者発のSNSコンテンツが、魅力的・興味深いとして大きなバズや影響力を生み出しているケースが多く見られます。ブランドは、消費者のこうした動きを加速させるために、消費者がコンテンツを作りやすい、影響を与えやすい環境づくりの手助けをすることが望ましいです。

■マイクロインフルエンサーの台頭

  • インフルエンサーは、マレーシアの重要なメディアの一角を占めています。そうした中で、マレーシアのブランドは、フォロー数だけ見ると決して多くないマイクロインフルエンサーに熱い視線を送っています。
  • マイクロインフルエンサーは、ターゲットとなるフォロワーが限定されているため、専門的な内容であればあるほど、フォロワーに対して厚い信頼を得られます。また、マイクロインフルエンサーは、プロモーションする分野の製品についてより深い知識を持っています。

SINGAPORE

■カスタマージャーニーを理解し、アプローチを!

  • もはや消費者に情報を届ける“たった一つのやり方・万能薬”はありません。ソーシャルメディアとスマートフォンの普及により、消費者は無限に情報にさらされています。中でもシンガポールは、世界で最も“繋がっている”国の1つ。モバイル普及率は140%(グローバル:101%)です。情報が溢れている一方で、ブランドは情報を分析・活用することで、顧客の消費マエ・アトに渡るカスタマージャーニーに深くアプローチすることができます。
  • 2018年、ローカルの通信会社Starhubは#HelloChangeキャンペーンを実施しました。これは、SNS上で消費者とコミュニケーションを取りながら、消費者が抱えている要望や不満に関する投稿をフィードバックとして分析・活用し、消費者から信頼を得る目的で行われました。

■“ヒト”が持つ影響力は増加傾向

  • 消費者は信頼できる情報源として、友人やインフルエンサーに耳を傾けています。一方で、ブランドや政府、メディアに対する信頼は低下しています。そのため、シンガポールのメディアやブランドは、消費者からの注目を集めるために、“特別なストーリー”を伝えることができる大型インフルエンサーを起用しています。
  • しかし消費者は、ペイドやこだわりなくブランドを宣伝するインフルエンサーの信頼性は低下しています。特定の専門分野の知識と熱意を持っているマイクロインフルエンサーが勢いを増していることも事実です。

共感を呼ぶファンづくりがブランディングにつながる

  • ブランドは、消費者をブランドのファンにするために、レビューの投稿促進、製品情報のシェアを促すプロモーションキャンペーンを数多く行っています。
  • 子育て支援を促進しているシンガポールのボランティア団体Life Beyond Gradesが展開したSNSキャンペーンには多くの参加者が集まりました。シンガポールの過酷な受験戦争の象徴でもある小学校卒業試験(PSLE)の結果と、現在成長した自分がいかに関係のないものか、コメントをシェアするものでした。この活動は、リアルな人間性にフォーカスされたものだとして共感を集め、多くの話題を呼び、数々のニュース報道がされました。

 


いかがでしたか?変化の早い東南アジア。生活者の視点、インサイトの情報も常にアップデートしていかないといけません。今後不定期に、PROIを含む弊社のパートナー企業から、ローカルの“生の声”も、ブログ記事としてご紹介していきます!

 

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