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2025/07/30

中国市場における企業広報環境の変化と対応

プラップジャパン海外事業室の舟橋です。先日、北京と上海に出張してきましたので、今回はそこで感じたことを踏まえて記事にしました。

中国は今もなお世界最大級の市場であり続けていますが、2025年現在、その内部では大きな構造変化が進行しています。消費者行動の変化やローカル企業の台頭、国外展開を目指す中国企業の戦略転換など、多くの注目すべき動きが見られます。本記事では、現在の中国市場を読み解く上で重要な3つの視点に焦点を当て、我々がどのような対応を行っているかをご紹介いたします。


① 日本企業に求められる危機対応支援とアジア横断での広報・PR支援

中国における日本企業ですが、近年は厳しい状況に直面しています。海外現地での競争の激化を背景に、事業縮小や事業精算を余儀なくされる事例が増加しています。このような状況を受け、私たちのもとには危機管理に関する相談が急増しています。ブランド毀損リスクへのモニタリング体制の整備、炎上時の初動対応設計、メディア対応のコンサルテーションなど、危機対応コミュニケーションの領域で支援ニーズが高まっているのが現状です。プラップチャイナでは、数多くの危機対応実績やメディアリレーションを有しており、お客様に合わせた対応が可能です。

また、日本企業の海外広報におけるもう一つの傾向として、海外におけるマーケティングキャンペーンやPR活動を、グローバルもしくはアジア全域で、統一した内容での実施を求められる傾向があります。以前は「より現地化を」と、各国で独自の展開を求められる傾向がありましたが、このあたりは効率化を優先する傾向があるように思います。各国をまたいだテーマの企画、各地のオペレーションを統括して欲しいというご要望を頂くことが増えました。プラップグループでは、日本、中国東南アジアの各オフィスが連携した対応が可能です。

② 台頭する中国自動車メーカーと広報・PR活動

中国自動車業界においては、BYD(比亜迪)、NIO(蔚来)、Geely(吉利)などの中国ブランドが急成長を遂げ、グローバル市場での存在感を強めています。EV(電気自動車)分野を中心に、価格競争力と技術革新を武器に、日本や欧米のメーカーに迫る勢いで拡大しています。

中国市場においては、これら中国自動車メーカーからの相談が増えています。プラップチャイナ、ブレインズチャイナは自動車メーカーおよび自動車関連企業の広報・PR活動の支援実績を多数有しており、業界に通じた専門スタッフが数多く在籍しています。日本企業はもちろん、中国自動車企業の業務を担当することで、中国でのマーケティングトレンドや、メディアリレーションを高いレベルで維持してゆきたいと考えています。

③ 拡大する「出海」トレンド、中国企業の海外進出をサポート

ここ数年、中国企業による「出海=海外進出」の動きが加速しています。日本・東南アジアだけでなく、欧米、南米、アフリカ市場にも注力が移りつつあり、より本格的な海外ブランディングの必要性が高まっています。私たちはこうした中国企業の、日本・東南アジア市場における広報・PR戦略立案から現地での広報活動、多言語でのHP・SNS運用、インフルエンサー施策など、多角的な支援を行っています。日中間における言語・文化・商習慣の違いを深く理解したうえで、現地感覚に根ざしたコミュニケーション設計を行なっています。

また今後は「海外から中国への観光インバウンドPR」にも挑戦したいと考えています。日本・東南アジアからの訪中観光客の呼び込みや、地方都市の魅力発信など、双方向のコミュニケーション支援が今後の重要テーマとなるでしょう。

中国市場は、市場の大きさだけでなく複雑かつスピード速く変化する難しい市場です。日系企業にとっては課題も多い一方で、やはり規模や機会において魅力的な市場であることは間違いありません。プラップジャパンは、北京・上海をはじめとした現地ネットワークを活用し、クライアント様の広報・マーケティング活動を支援しています。今後もこの変化する中国場で、戦略的コミュニケーションの力を通じて、日本企業と中国業の双方の成功に貢献してまいります。

皆さまの中国をはじめ、アジアにおけるマーケティング活動を成功に導けるようご支援いたしますので、検討早期の段階から気軽にご相談をいただけますと幸いです。同時に、比較的多くお問い合わせを頂くアメリカ、ヨーロッパ、オセアニア、中東などへの対応も可能です。お問い合わせはこちらよりお願いいたします。

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