プラップPRジャーナル
PRAP PR JOURNAL

ワカモノラボの出口です。
SNSマーケティングの重要性が高まる中、InstagramやX(旧Twitter)を活用したPR投稿は多くの企業にとって重要なプロモーション手法の一つとなっています。
特にインフルエンサーやクリエイターを起用したSNS PRは、若年層へのアプローチ手段として広く活用されています。
しかし一方で、「SNSのPR投稿は本当に効果があるのか」「ユーザーはPR投稿をどのように受け止めているのか」といった疑問を持つ企業担当者も少なくありません。
SNSの利用者は広告に慣れており、PR投稿に対しても一定のリテラシーを持っています。そのため、ユーザーの視点からSNS PRの受け止め方を理解することは、SNSマーケティング施策を考えるうえで非常に重要です。
そこで今回、大学生(若年層)を対象に「Instagram」「X(旧Twitter)」におけるPR投稿の受け止め方についてアンケート調査を実施しました。
調査の結果、SNSのPR投稿は一概にネガティブに捉えられているわけではなく、 「信頼されるPR投稿」と「敬遠されるPR投稿」には明確な違いがあることが見えてきました。
本記事では若年層への調査結果をもとに、
・SNS(Instagram・X)でのPR投稿への印象、受け止め方
・信頼されるPR投稿の特徴
について整理し、SNSでPR投稿施策を企画する際のヒントを考察します。
対象:大学生
期間:2026年3月
回答数:19名
方法:オンラインアンケート
主な調査内容
・PR投稿を見た際の印象
・PR投稿への好意度・信頼度・購買影響度
・PR投稿をきっかけとした購入経験
・信頼できるPR投稿の要素
まず、InstagramのPR投稿への印象について見ていきます。
回答では、「おしゃれで好印象」「使用シーンが想像しやすい」「参考になる」といったポジティブな意見がある一方で、「広告感が強い」「あまり信用できない」といった声も見られました。
つまり大学生は、InstagramのPR投稿を参考になるコンテンツとして受け止めつつも、広告として認識しているという、比較的冷静な視点で見ていることが分かります。
<InstagramのPR投稿に対する評価>
InstagramのPR投稿について、「好意度」「信頼度」「購買影響度」の3点を5段階で評価するアンケートを実施しました。

InstagramのPR投稿に対する平均評価スコアは、好意度2.84、信頼度2.89、購買影響度2.95となっています。
これは、InstagramのPR投稿が「強く信頼されているわけではない、しかし否定的に見られているわけでもない」という、比較的バランスの取れた評価であることを示しています。
一方で、3つの指標の中では購買影響度が最も高い結果となりました。
Instagramは「商品の使用シーンが視覚的に伝わる」「使用イメージを具体的に想像できる」といった特性を持つため、商品理解や興味喚起を促す媒体として機能している可能性があります。
調査から、InstagramでPR投稿の信頼性を高める要素も明らかになりました。アンケートで多く挙げられたのは次の要素です。
・実際に使用する際のシーンや使用感が具体的に紹介されている
・投稿者自身に信頼感がある
・投稿者が普段から使っていそうだと感じる
・正直なレビューをしている
・写真や動画にリアル感がある
・メリットだけでなくデメリットにも触れている
これらに共通しているのは「リアルな体験が感じられること」と「誠実さ」です。ユーザーは、作り込まれた広告というよりも「実際に使っている様子」「正直なレビュー」といったリアリティのある情報を重視していることが分かります。
<InstagramのPR投稿は購入につながるのか>
PR投稿が「購入検討」や「実際の購入」につながったのかについても調査しました。回答を見ると、PR投稿をきっかけに購入を検討した経験を持つ人は一定数存在しており、 実際に購入した人も複数見られました。

InstagramのPR投稿をきっかけに実際に商品を購入した人に対して、購入に至った理由を自由回答で尋ねたところ、主に3つの要因が見られました。
①商品を使用しているシーンや使用感が分かりやすかった
Instagramでは写真や動画を通じて商品を紹介するケースが多く、「実際に使っている様子」や「日常生活の中での使用シーン」といった情報が視覚的に伝わりやすい特徴があります。こうした投稿によって、ユーザーは「自分が使った場合のイメージ」を具体的に想像しやすくなり、それが購入の後押しにつながったと考えられます。
②投稿者に対する信頼感
「普段からその投稿者の情報を参考にしている」、「投稿者が実際に使っていそうだと感じた」といった理由が見られました。PR投稿であっても、投稿者自身の発信内容や普段の活動に対して信頼感がある場合、その信頼が商品への信頼にもつながる傾向があることが分かります。
③投稿内容が分かりやすく、商品の特徴や魅力を理解しやすかった
「分かりやすい商品説明」「使用感の紹介」「商品の特徴やメリットの説明」といった情報が投稿内で整理されていることで商品理解が深まり、購入につながったケースが見られます。
この結果から、InstagramのPR投稿は単なる広告というよりも、ユーザーにとって商品理解を深めるコンテンツとして機能し、購買行動に影響を与える可能性もある媒体であることが示唆されます。
次に、XのPR投稿について見ていきます。
PR投稿に対する印象としては、「情報が簡潔で分かりやすい」「口コミのように感じる」といった声がある一方で、「宣伝感が強い」「流れてきても読まない」といった意見も見られました。
Instagramと比較すると、XではPR投稿を「情報の一つ」として受け取る傾向が見られる一方で、 関心を持って深く読むケースはやや少ない可能性があります。
<XのPR投稿に対する評価>
XのPR投稿について、「好意度」「信頼度」「購買影響度」の3点を5段階で評価するアンケートを実施しました。

XのPR投稿に対する評価は、好意度2.42、信頼度2.42、購買影響度1.95となりました。
Instagramと比較すると、すべての指標でスコアが低い結果となり、特に購買影響度は2を下回っており、現状のXのPR投稿は購買行動に直接つながるケースは比較的少ない可能性があります。
Xでは、以下のような要素が信頼につながりやすい傾向が見られました。
・実体験ベースの投稿
・良い点と悪い点の両方が書かれている
・誇張が少ない表現
・投稿が簡潔で分かりやすい
・投稿者の専門性
Instagramが「ビジュアルのリアルさ」を重視するのに対し、 Xでは情報としての信頼性が重視されていることが分かります。
SNSのPR投稿に対する全体的な印象としては、ポジティブな印象とネガティブな印象の両方が見られました。
ポジティブな印象
・新しい商品を知るきっかけになる
・使用感が分かると参考になる
・商品情報を効率よく知ることができる
ネガティブな印象
・広告感が強い投稿は冷める
・過度な演出は信用できない
・宣伝っぽい投稿は見なくなる
つまり若年層は、PR投稿そのものを嫌っているわけではない一方で、「広告らしさ」には非常に敏感であることが分かります。
今回の調査結果から見えてきたのは、若年層がSNSのPR投稿を非常に冷静な視点で評価しているという点です。
PR投稿そのものが敬遠されているわけではない一方で、「広告らしさ」を敏感に見抜いています。そのような中で、「実体験が感じられるか」「情報として信頼できるか」といった点を重視して投稿を判断していることが分かりました。
SNSにおけるPR投稿で重要なのは、ユーザー視点のコンテンツ設計を意識しながら、自然な形で商品やサービスの魅力を伝えることです。
企業がSNSでPR投稿施策を実施する際には、
・使用するシーンや使用感が伝わるリアルな体験の共有
・メリットだけでなくデメリットにも触れた正直なレビュー
・信頼感のある投稿者による情報発信
を意識することで、より信頼されるコミュニケーションにつながる可能性があります。
今後もSNSにおけるPR投稿のあり方は、ユーザーの意識とともに変化していくと考えられます。今回の調査結果が、SNSを活用したコミュニケーション施策を考える際の一つの参考になれば幸いです。
ワカモノラボでは、若年層の消費トレンドやメディア事情など、若者の「今」を捉えるヒントを今後も発信していきます。次回のブログも、ぜひご期待ください。
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