PRAP PR JOURNAL

プラップPRジャーナル

PRAP PR JOURNAL

【後編】
医師の視点で見る、信頼される製薬会社とは

― 広報・PRに求められる「伝え方」の再設計 ―

本企画は、医療・ヘルスケア領域における「信頼されるコミュニケーション」の在り方を探る取り組みとして、メディコレ登録医師へのインタビューをもとにお届けしています。

 

前編(リンクを後日入れます)では、 医師との日常的なコミュニケーションにおいて、どのような情報提供が信頼につながるのかを掘り下げました。

後編では、 製薬会社の広報・PR活動にフォーカスし、 医師の立場から見た「期待」と「課題」を整理します。

医師が製薬会社の「広報活動」に期待すること

眞鍋先生が、広報活動として特に期待している点は次の一言でした。

「SNSなどにおける誤った情報や不安だけを煽るような情報をなくしてほしい。」

医療・ヘルスケア領域では、 誤った情報や誤解を招く表現が、患者さんに大きな影響を与えかねません。
正確で中立的な情報を、社会にどう届けるかは、 製薬会社の広報にとって重要な役割です。

「不安をあおらない」「選択肢を残す」情報発信の重要性

情報発信全般については、次のような意見もありました。

「不安をあおって、ただ自分たちの利益につながるような情報配信はしないでほしいです。
わかりやすく、患者側にも選択の余地が残るような情報配信をしてほしいです。」

医療情報は、患者さんの意思決定に直結します。
だからこそ、 一方的に結論を誘導するのではなく、理解を助ける設計が求められています。

「正しく伝えているつもりでも、伝わっていない」現場の実感

「治療効果への過剰な期待を持たれてしまうことがあります。
誰にでも同じ薬を同じように使えるわけではないし、必ず効くわけではありません。」

製薬会社や医療側が正確に伝えているつもりでも、 受け手の解釈によって誤解が生じてしまう。
このギャップをどう埋めるかが、PRにとっての重要なテーマです。

医師と患者が見ているメディアの違い

医師が情報を得る主な媒体は、 医療系専門サイトや学会・専門誌である一方、
患者さんはテレビや新聞、SNSなどから情報を得ています。

特に、 テレビ・SNS・週刊誌について、真鍋先生は「 誤解が生じやすい媒体として注意が必要」と指摘されています。

PR/広報担当者向け|信頼される情報発信のためのチェックリスト

今回のインタビュー内容をもとに、 製薬会社・ヘルスケア企業のPR/広報担当者が意識したいポイントを チェックリスト形式で整理しました。

 

<情報設計・コンテンツ制作において>

□ エビデンスやデータを示すだけでなく、その意味や背景を説明できているか
 

□ 効果やベネフィットを強調しすぎず、前提条件や限界も適切に伝えているか
 

□ 専門用語が多くなりすぎていないか(医師・患者それぞれの理解度を想定しているか)
 

□ 治療効果について、過度な期待を抱かせる表現になっていないか


 

<医師・医療現場とのコミュニケーションにおいて>

□ MRや説明担当者は、データの意義を理解したうえで説明できているか
 

□ 忙しい医療現場でも「すぐに確認できる」「後から見返せる」情報設計になっているか
 

□ 患者説明に使える資料(パンフレット・啓発コンテンツなど)を用意できているか
 

 

<広報・対外発信において>

□ SNSやメディアで拡散された際、誤解を生まない表現になっているか
 

□ 不安を過度にあおる構成になっていないか
 

□ 患者に「選択の余地」を残す、中立的で誠実なトーンになっているか
 

□ 間違った医療情報が広がっているテーマについて、正しい情報を補完できているか
 

このチェックリストは、 「発信する前の最終確認」や「企画初期の設計段階」で活用することで、 医師・患者双方からの信頼につながるコミュニケーション設計に役立ちます。

メディコレ × PR視点で考える、これからの製薬コミュニケーション

医師が製薬会社に求めているのは、 情報量の多さではなく、「理解を支える誠実な情報」です。

PRに求められるのは、 正しい情報を出すことに加え、 どう受け取られるかまでを設計する力。

メディコレのような医師ネットワークを活用することで、 医師のリアルな視点を起点にした、 対話型の医療コミュニケーションが可能になります。

後編まとめ:信頼は「伝え方の設計」から生まれる

信頼とは、
「正しいことを言っているか」だけでなく、「相手の立場を理解し、誠実に向き合っているか」の積み重ねです。

医師の視点を起点に、 患者さんの受け取り方までを見据えた情報設計を行うこと。
それこそが、これからの製薬会社に求められるPRのあり方ではないでしょうか。

おわりに

今回のインタビューを通じて、 医療・ヘルスケア領域におけるコミュニケーションには、
正確さだけでなく、相手の立場に寄り添った「伝え方」、さらにはその情報が「どう拡散される可能性があるのか」、その際に誤解が生まれないかまで踏まえた設計が欠かせないことが、あらためて浮き彫りになりました。

プラップジャパンとメディコレは、 医師のリアルな視点と、PR・コミュニケーションの専門性を掛け合わせることで、 企業と医療現場、そして患者さんや社会をつなぐ、より良い情報発信の在り方を追求していきます。

今後も本ブログを通じてヘルスケア領域に関するさまざまなテーマを取り上げ、
信頼につながる情報やコミュニケーションのヒントを、継続的に発信してまいります。引き続き、ぜひご注目ください。

<回答医師>

眞鍋 憲正(まなべ かずまさ)先生

 

経歴:信州大学医学部卒業 / 信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程修了 / UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar/ 天理大学 体育学部 准教授

資格:日本医師会 健康スポーツ医、日本体育協会 スポーツドクター

前編では、医師の視点から見た「信頼される製薬会社」とは何かを、
日常の情報提供やMRとのコミュニケーションを中心に掘り下げています。
医師が「本当に役立つ」と感じる情報や、違和感を覚えるポイントについて知りたい方は、ぜひ前編もあわせてご覧ください。

【前編】医師の視点で見る、信頼される製薬会社とは

― 広報・PRに求められる「伝え方」の再設計 ―

https://www.prap.co.jp/pr/prjournal/20260309

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