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落選後も企業を「好き」でいてもらうには?PR会社若手社員が考える、ファンをつくるための採用広報

就職活動は、学生にとって「働く会社」を選ぶ機会であると同時に、企業を能動的に、深く知るきっかけでもあります。

これまで接点がなかった企業はもちろん、名前を知っていた企業であっても、事業内容や働く人、社風、社会への向き合い方まで詳しく知る機会は決して多くありません。採用サイトや説明会、社員インタビュー、SNS投稿などを通じて触れる情報の一つひとつが、その企業に対する印象を形づくります。

 

そう考えると、採用広報は単に「志望者を集める」ための広報にとどまらず、企業そのものを深く知ってもらい、将来的な好意や信頼につなげる「未来のファンづくり」の接点にもなると言えます。

 

採用広報は、応募者を集めるための情報発信であると同時に、企業への好意を育て、未来の生活者・顧客・ビジネスパートナーとの関係づくりにもつながるコミュニケーションになり得るのではないでしょうか。

 

本記事では、採用広報という出会いを通じて、たとえ志望しなくても、落選しても、辞退しても、その企業を「好き」であり続けてもらうためには何が必要なのかを考えます。新入社員や現役大学生へのアンケート、自身の就職活動の経験も踏まえながら、採用広報で「未来のファンづくり」をするにはどうすればよいのかを考えていきます。

“働く対象”としての企業理解は、事業・仕事・社員の姿を通じて進む

まず、就職活動中に企業を知る・調べる際に見ている媒体について聞いたところ、最も多かったのは「就職情報サイト」で18件、次いで「企業の採用サイト」が13件、「説明会・合同説明会」が12件、「OpenWork等の口コミサイト」が10件という結果になりました(複数選択可)。

 

一方で、SNSについてはInstagramとYouTubeがそれぞれ5件、Xが1件でした。

 

SNSを活用した採用広報が注目されることも多いですが、今回のアンケートでは、就活生が企業理解の土台として見ているのは、就職情報サイトや採用サイト、説明会といった基本的な接点であることがうかがえます。

 

次に、就職活動中に参考にしているコンテンツについて聞いたところ、「事業内容紹介」が14件、「仕事内容の具体例」が13件、「社員インタビュー」が12件、「福利厚生・働き方」が11件、「社風・カルチャー」が9件という結果になりました。

 

この結果から、就活生はまず、企業の事業内容や入社後の仕事内容といった基本的な情報を重視していることがうかがえます。一方で、「社員インタビュー」も多く選ばれており、実際に働く人の考え方や雰囲気も、企業理解の手がかりになっていると考えられます。

つまり、就活生は、「働く対象の企業」として見るとき、商品やサービスの印象だけではなく、事業内容や仕事内容、そこで働く人の言葉を手がかりに企業を理解していると考えられます。

そのため採用広報では、企業の事業や仕事の内容を分かりやすく伝えるとともに、「この企業で働くとはどういうことか」が具体的に伝わる情報設計が重要になるのではないでしょうか。

企業への好意はどのように生まれるのか

では、その企業理解は、どのようにして「この企業は良いな」「この会社の考え方が好きだ」という好意につながっていくのでしょうか。

 

■好印象を左右するのは、情報の“切り口・ストーリー”

企業への好印象に強く影響したものを聞いたところ、最も多かったのは「どのような切り口・ストーリーだったか」で11件でした。次いで、「選考中のコミュニケーションや体験」が5件、「どんなコンテンツだったか」と「商品・サービスそのもの」がそれぞれ4件という結果になりました。

この結果から、入社に至らなくても企業への好意を残す採用広報では、単に情報を届けるだけでなく、企業らしさが伝わる切り口やストーリーづくりが重要なのではないかと考えられます。

 

■好意は、ひとつの接点ではなく“積み重ね”で生まれる

好印象が生まれたきっかけについて聞いたところ、「1つの印象的な出来事やコンテンツが大きかった」と回答した人は6名、「いくつかの情報や体験が積み重なって好印象になった」と回答した人は11名でした。

この結果から、企業への好意は、単発のコンテンツだけで生まれるというよりも、複数の接点を通じて少しずつ形づくられるようです。採用サイト、説明会、社員インタビュー、面接や面談での対応などを通じて、一貫した企業ストーリーが伝わることが、好印象につながりやすいのではないでしょうか。

 

■好印象につながるのは、「人」と「社会との向き合い方」が伝わるストーリー

さらに、好印象につながった切り口としては、「事業やサービスが社会にどう役立っているか」と「社員一人ひとりの仕事への想い」がそれぞれ8件で最多。次いで、「社風や人間関係が伝わるエピソード」が6件、「仕事のリアルな苦労や葛藤」「顧客や社会課題への向き合い方」がそれぞれ5件でした。

この結果から、好印象につながるストーリーとは、企業の実績や制度を伝えるものに限らないことがうかがえます。社員がどのような想いで働いているのか、企業がどのような姿勢で人や社会課題に向き合っているのかといった、その企業の温度感が伝わる切り口が、企業への共感につながりやすいのではないでしょうか。

 

【アンケート調査概要】

調査対象:現役大学生8名、プラップジャパン新入社員12名

回答者数:計20名

調査方法:Webアンケート

落選しても「好き」でいてもらう採用広報とは

アンケート結果や回答者へのインタビューから見えてきたのは、入社せずともその企業を好きになる採用広報は、単に情報を届けるだけではなく、企業らしさが伝わる「ストーリー」づくり、そしてそれを一貫・統一して伝えること、「人」や「社会との向き合い方」として伝えることが重要だということでした。

 

普段、生活者として企業に触れるときは、商品やサービスを通じた接点が中心です。しかし就職活動では、社員の考え方や仕事への向き合い方、企業が社会にどのような姿勢で向き合っているのかまで知ることができます。

 

その過程で、学生は「この会社で働きたいか」だけでなく、「この会社の考え方に共感できるか」「この企業を応援したいと思えるか」も感じ取っているのかもしれません。

 

そして、その際に生まれた共感は、入社という結果とは関係なく残ります。その企業らしさが伝わっていれば、たとえ選考に進まなくても、落選しても、辞退しても、未来の生活者・顧客・ビジネスパートナーとしての関係につながっていく可能性があります。 

 

だからこそ、採用広報では、どの媒体で伝えるかだけでなく、どのような切り口で企業らしさを届けるかが重要です。社員の想い、人となり、仕事への向き合い方、社会との接点など、企業の温度感が伝わるストーリーを一貫して設計することで、採用広報は応募促進だけでなく、長期的な企業イメージの形成にもつながると考えます。

 

採用広報を、応募者を集めるためだけの活動ではなく、企業への理解や共感を育てる接点として捉え直してみる。

そうすることで、学生との出会いは、採用活動の結果を超えた、長期的な関係づくりの機会にもなっていくのではないでしょうか。 

プラップジャパンでは、企業の温度感が伝わるストーリーの設計から、採用広報の戦略立案・情報発信まで包括的にご支援しています。 

 

【参考】
PR発想の採用広報については、以下のブログで詳しく解説しています。本記事とあわせてぜひご一読ください。

採用広報は“条件”ではなく“意味”で語る PR視点で考える、“選ばれる企業”のつくり方

 

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