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広報担当者必見|サステナビリティPRの最新潮流【2026年版】“ウォッシュ時代”に信頼をつくる方法

サステナビリティの取り組みを発信しているのに、「伝わらない」「評価されない」と感じていませんか?

近年、サステナビリティに関するコミュニケーションは大きな転換点を迎えています。

 

非財務情報の開示強化や規制の進展により、サステナビリティに関する企業の発信は“やって当然のこと”となっており、またその内容は“規制の遵守やソーシャルグッドな活動の紹介”から、企業価値そのものを左右するコミュニケーションへと変化しています。

そのため、専門家や投資家だけでなく、消費者・取引先・社員など様々なステークホルダーに理解していただく必要が生じています。一方で、グリーンウォッシュへの批判や情報の透明性への要求は更に高まっており、「何を言うか」だけでなく「どう言うか」が改めて問われる時代となっています。

 

そこで今回は、プラップ・サステナビリティ&SDGsラボのトップアナリスト・城島佐知子にインタビュー。

広報・マーケティング担当者が押さえるべき、サステナビリティPRの最新潮流と実務のポイントを解説します。

サステナビリティは「開示」から「評価・対話」へ

――まず、現在のサステナビリティのコミュニケーションを取り巻く環境の変化について教えてください

 

城島:
これまでサステナビリティのコミュニケーションは、CSR報告書や統合報告書などを通じた「情報開示」が中心でした。

ただ現在は、明確にフェーズが変わっています。サステナビリティを取り巻く環境には、以下のような変化が起こっています。

  ・非財務情報の開示義務化(各国で進行)
  ・ESG評価や格付けの影響力の更なる拡大
  ・SNSによる即時的な検証

 

これらの変化や、サステナビリティに関する社会のリテラシーが向上した結果、単に「情報の適切な開示を実行する」だけでなく、開示した上で、      様々なステークホルダーに「どう評価されることを目指すか」「どう対話するか」を考えることが必要になっています。

 

広報の役割は「翻訳」から「戦略設計」へ進化

 

――その中で広報に求められる役割はどう変わっていますか?

 

城島:
従来は「専門情報をわかりやすく伝える翻訳者」でしたが、
いまは一歩進んで、

“企業のサステナビリティ戦略を社会にどう位置づけるか”を設計する役割

に変わっています。ここでいう「社会」とは、社内と社外の両方を含んでいます。

 

具体的に言うと、

  ・社内では、自社のサステナビリティ・ビジョンや戦略に基づいた行動変容を促す
  ・社外では、自社のサステナビリティ・ビジョンや取り組みへの理解醸成はもちろん支持・協力へとつなげる

この両方を担うのが、「サステナビリティPR」です。

2026年の重要テーマ:「ウォッシュ」から「信頼」へ

 

――最近特に注目されている論点は?

 

城島:
圧倒的に大きいのは「ウォッシュ(見せかけのサステナビリティ)」への批判です。

 

2026年は特に、

  ・グリーンウォッシュ規制の強化
  ・広告・表示への監視強化
  ・消費者・投資家による検証の高度化

が進んでいます。


以前からプラップジャパンでは、 「社会課題に絡めたキャンペーン」では評価されないとお話してきましたが、                     現在は、“実態と一貫性があるか”がより厳しく見られる時代になっています。

 

報道されるサステナビリティ施策の特徴(2026年視点)

 

――メディアに取り上げられる施策の傾向は変わっていますか?

 

城島:
本質は変わりませんが、評価軸はよりシビアになっています。

 

  ・新規性(初の取り組み)
  ・規模感(定量インパクト)
  ・社会的影響(市場・制度への影響)
  ・トレンド接続(政策・国際動向)

 

に加えて、今は

 「企業の掲げる『ストーリー』とどれだけ結びついているか」

が強く問われています。この「ストーリー」とは、経営のストーリー、つまりは本業の戦略です。

 

単なるCSRではなく、
“事業戦略そのものとしてのサステナビリティ”が評価されるようになっているのです。

生活者視点の変化:「共感」から「納得」へ

――生活者の受け止め方にも変化はありますか?

 

城島:
大きく変わっています。

以前は「良いことをしている企業」という“共感”、ともすれば“イメージ”が先行する傾向もありましたが、
現在は、

  ・それは本当に意味があるのか
  ・継続できるのか
  ・自分に関係があるのか

という、ファクトやデータを基にした“納得感”が重視されるようになりつつあります。これは、SDGsブーム等を経て、サステナビリティに関する意識が生活者に内在化したこと、また生活者のサステナビリティ・リテラシーが高まった結果だと言えると思います。

 

だからこそ、専門的な内容を生活者の文脈で語り直すことが重要になります。

サステナビリティPR 実務の3つの鍵(2026年版)

 

――広報担当者が押さえるべきポイントを教えてください

 

城島:

① 「自社がやる必然性」を明確にする

その取り組みが自社の事業・強みと結びついているか。
ここが曖昧だとウォッシュと見なされます。

 

② 「未達・課題」も含めて開示する

サステナビリティは長期戦です。
完璧さよりも、透明性と誠実さが信頼を生みます。

 

③ 「ストーリー」と「データ」を両立する

・ストーリーだけ → 感情的
・データだけ → 難解

この両方を統合することが、2026年のPRでは不可欠です。

 

――今後のサステナビリティPRの方向性は?

 

城島:
重要なのは、「サステナビリティの取り組み」と「コミュニケーション」を完全に分けて考えないことです。サステナビリティの取り組みを実行し、目標を完遂するためには、様々なステークホルダーとの長期的な協働が必須です。コミュニケーションが円滑にできなければ、協力は得られません。

 

改めて、今後のサステナビリティPRでは、単に“活動を発信する”だけではなく、 

  ・サステナビリティの取り組み設計段階からコミュニケーションについても設計する

  ・社内外のステークホルダーを設計段階~発信段階まで巻き込み、多様な視点を織り込む

  ・専門家視点・一般生活者視点の両方から納得感の得られるストーリーを紡ぐ

 

という取り組みが重要です。

 

つまりサステナビリティPRは、単なる広報活動ではなく、
“企業の存在意義や経営の方向性を社会との対話の中で形成していく経営コミュニケーション”として、                       その重要性がさらに高まっていくのではないでしょうか。

 

おわりに

サステナビリティPRは、「規制や専門家の求めにより情報を開示する」受動的なものから、積極的に企業の姿勢を示し信頼を形づくる「経営コミュニケーション」へと進化しています。

 

プラップジャパンのサステナビリティ&SDGsラボでは、
サステナビリティPRについて、戦略の整理からメッセージ設計、発信・浸透まで、
広報・PRの観点から一貫した支援を行っています。

 

サステナビリティPRに課題を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。


 

<城島 佐知子> 

「プラップ・サステナビリティ&SDGsラボ」 トップアナリスト

CSRエキスパート(サステナ経営検定2級取得)

 

出版社勤務ののち、プラップジャパン入社。環境対策に長けたコンサルティング会社の広報誌企画・制作から「サステナビリティPR」への関わりをスタート。環境/CSR報告書制作サポートをはじめ、ダイバーシティ、女性活躍推進、健康経営など、多様なテーマのコミュニケーション施策を実施。また、エネルギー領域のPR業務経験も豊富。日本広報学会「サステナビリティ広報戦略研究会」所属。

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