PRAP COLUMN
海外事業
- 2026年2月17日
旧正月休暇 消費意欲の高まりとPRのポイント
プラップジャパンで海外事業を担当しております舟橋です。アジアの多くの国で、春節やテトと呼ばれる、旧正月をお祝いする大型連休を控えています。今年は例年よりやや遅めの2月中旬となりますが、生活者の移動やギフト需要、レジャー需要が集中するタイミングでもあり、日本のメディアでもインバウンド観光の文脈で報道されることも多くなっています。
中国では、2025年の春節8日間だけで国内旅行が5億人を超え、年間の国内旅行回数の約9%がこの一週間前後に集中しました。台湾でも旧正月連休は小売売上や出国者数が月次統計を大きく押し上げ、9日間で年間海外旅行需要の約7%相当が動いたと推計されます。ベトナムに至っては、テト9日間で国内旅行者が年間の約11%に達し、消費・移動ともに年内最大の山が形成されます。
こうした数字が示すのは、旧正月が単なる連休ではなく、人・お金・情報が一斉に動く社会的イベントであるという点です。実際、この時期は各国メディアで「帰省ラッシュ」「旅行特需」「消費の回復」「価格動向」「混雑対策」といったテーマが連日報じられ、ニュース量そのものが急増します。PRの観点でも、旧正月は消費行動やメディア露出の視点でも重要なタイミングとなっています。

「情緒的価値」と「タイパ」を重視する中国の春節
現在の中国市場では、単なる贅沢よりも、家族との時間を豊かにする「情緒的価値」や、効率を求める「タイパ(タイムパフォーマンス)」が重視されています。 Z世代を中心に「旅行先で年を越す」スタイルが定着。食卓では、名店の味を自宅で再現できる「高級半調理済み料理(プレタポルテ)」がタイパ需要を捉え、爆発的に売れています。 REDやDouyinを活用した「国潮(中国の伝統とトレンドの融合)」を意識したPRが増えています。また「逆向きの帰省(地方の両親を都市に呼ぶ)」など、変化する家族の形に寄り添う共感型ストーリーがメディアの注目を集めています。
「訪日熱」の高まりと、物語性を求める台湾の春節
台湾では、大型連休を利用した「海外旅行(特に日本)」と、贈答品における「プレミアム感」が消費の柱となっています。円安の影響もあり、北海道や日本の地方都市への訪日ニーズが極めて高くなっており、連休の数ヶ月前からSNSでの情報収集が活発化します。ギフトでは、健康志向やサステナブルな背景を持つ「物語性のあるブランド」が選ばれる傾向にあります。利用者の多いFacebook・Instagramに加えて、最近ではThreadsでの情報発信が重要となっています。「開運・風水」を意識した文脈や、「日本限定」という付加価値を強調したKOL施策が、メディア露出や購買を後押しします。

「家族愛」の再確認と「自己投資」
ベトナムのテト(旧正月)は、伝統的な家族の絆を大切にしつつ、自分へのご褒美を忘れないのが現代流です。お酒やお菓子などの日用消費財が贈答用に大量消費される一方、新年を気持ちよく迎えるための、美容・エステやスマホの買い替えといった自己投資消費も急増します。帰省をテーマにした、涙を誘うようなエモーショナルな動画が人気を集め、ブランドへの好意度を高めています。あわせて、親近感のあるKOCによるリアルなレビューが、消費者の最終的な決断を促す有効な手段となります。
共通して言えるのは、旧正月が重要な消費タイミングであることだけではなく、各国の文化的背景に基づいた情緒的なタイミングでもある点です。現地インサイトに即した文脈を設計することこそが、PRの重要なポイントです。

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